離婚歴12年のシングルマザー。現在は反抗期を迎えた娘に手を焼きつつ、仕事も趣味も恋も楽しんでいます。
シングルマザーの本音として、できれば稼ぎを増やしたい!という気持ちはありますよね。ですが、子供が小さかったり、頼れる家族や友人などが側にいないなど、自分の気持ちとは裏腹に思うように働けない状況もあるかと思います。私自身、子供が小さなうちは勤務時間が短いパートの勤務をしていました。子供の成長と共に、勤務時間が長くとれるようになったため、条件の合う職場を探して何度か転職をしています。
いくつかの職場で働いていると、シングルマザーでも働きやすい職場には特徴があることに気づきました。絶対にこんな職場がいいです!とは言い切れませんが、職場選びの参考にしてみてください。また、シングルマザーの転職は生活がかかっていますから、失敗はしたくないですよね。転職後に新しい職場で長く働けるような仕事の仕方や、コミュニケーションの取り方についてもお話ししたいと思います。
パートでも正社員の仕事でも、職種によってシフト制の職場もあれば、決まった曜日が休みの職場もあります。シフト制の職場だと、子供の予定に合わせて休日の希望を出せるメリットがあります。しかしシフト制のデメリットは、急病のような急な休みをとるのが難しいことです。例えば店舗で商品を販売する販売員の仕事は、最低限必要な人数でシフトを組んでいるため、一人でも休まれてしまうと仕事が回らなくなってしまいます。私も独身時代にシフト制の美容部員の仕事をしていて、シフト管理もしていました。急な病気などでスタッフが休んだ時は、いつもより少ない人数で仕事を回さないといけないため大変だったのを覚えています。
社会人になってからずっと美容部員で販売の仕事をしていましたが、離婚してからは販売の仕事を選ぶのはやめました。シフト制の職場で勤務していた経験があるからこそ、子供のことで急な休みをとる機会が多くなると職場にも申し訳ない気持ちになりますし、自分自身も働きにくいだろうなと思ったからです。
私がシングルマザーになってから働いてきた職場に共通しているのは、少人数の会社という点です。本社が大都市にあり、その支店で働いていたため、支店だけで考えると自分と同じ部署は5人程度の会社です。少人数の会社で働くメリットは、仕事のペースを自分で決められることです。必ずしも全ての会社に共通しているわけではありませんが、少人数の会社の多くは一人一人に与えられた仕事があり、自分の仕事は自分だけが担当している場合が多いです。
私は現在、建設会社で正社員として働いていて主に経理と営業事務の仕事をしています。経理の仕事は、経理専属の先輩がいるため私は補助的な業務を担当。営業事務の仕事は私だけが担当しています。自分に任されている仕事が明確だと、その仕事に支障がなければ休みを自由にとることができます。もちろん繁忙期はいつでも休みをとれるわけではありませんが、自分の仕事を休みたい日の予定に合わせて進めておけば、周りに迷惑をかけることなく休みがとれるのでとても助かっています。
シングルマザーに限らず、子育て中のママやパパ世代が活躍している会社は、子育て世代が働きやすい会社であると言えます。子供がいれば急病や学校行事など、独身時代とは違った理由で休みをとる機会が増えます。子育て世代がすでに働いている職場だと、そういった「子供に関わること」に対する理解があるように感じます。
離婚後に初めて勤めたパート先は、還暦を越えた社長と50代の独身男性、40代の独身女性が働いている会社でした。働き始めて1ヶ月くらい経ったところで、1歳半の娘が入院が必要な病気にかかってしまい付き添いのために長く休まなくてはいけなくなりました。休みが欲しいことを会社に連絡したところ、「子供を一人で入院させればいいだろう」と言われてしまいました。病院から娘くらいの年齢の子供は親が付き添う決まりだと言われたことを伝えましたが、理解をしてもらえませんでした。働き始めてすぐに長く休みをもらわなくてはいけないことに申し訳なさもありました。しかし、「子供はあなたの親にでも任せてシングルマザーなんだから働かないと」といった発言もあったため、ここでは働けないと思い辞めることに決めました。
仕事帰りの飲み会や食事会が好きな人もいますよね。私も独身時代は、仕事帰りに職場の先輩から誘われて食事に行くこともありましたし、そういった付き合いは嫌いな方ではありません。しかし、シングルマザーになると子供が待っていますから、帰りに寄り道はできません。私は30代後半ですが、もう少し上の世代で50代の男性などは、アフターファイブの付き合いも仕事のうちと思っている人も少なくありません。「仕事終わりに飲みに行こうよ」といった誘いはうれしくもありますが、あまりに頻繁だと困ってしまいます。
求人情報を見ていると、社員同士が仲が良いことや、休日に社員でバーベキューをしますといった社員同士の仲の良さをアピールしている会社を見かけることがあります。社員同士の仲が良い職場は働きやすいかもしれません。ただ、子供との時間を優先したいシングルマザーにとって、人間関係は程よくドライなくらいの会社の方が合うのではないかなと思います。
転職してすぐは仕事を覚えることで精一杯になってしまうと思いますが、職場や仕事に慣れてきたら社内の人とのコミュニケーションも大切にすることをおすすめします。
私の職場では、女子社員が会議室で一緒にお昼ご飯を食べているので、その休憩中にプライベートの話をする機会があります。私は子供や家のこと話すことが多いです。例えば、「子供の学校でPTAの委員になってしまいました」「最近、娘が少し風邪気味なんですよね」といった雑談です。実はこういった話を雑談の中でしておくのには理由があります。PTAの委員の仕事で平日に学校に行く必要がある時や、娘を病院に連れて行きたい時など、子供の都合で有休をとりたい時に事前に話をしておく方が、休みたいと言い出しやすくなるからです。
人間関係は働きやすさに大きく影響するので、うまくコミュニケーションがとれるように工夫してみてくださいね。
子供が小さなうちは、風邪をひいたり感染症に罹ったりと想像以上に病気になります。私の娘も保育園の頃は頻繁に病気になって、通院や看病のために仕事を急に休まなくてはいけないことが何度もありました。特に小さなうちは1日休めば回復というわけにいかず、2〜3日休みが必要になることもあります。仕方がないこととはいえ、何日も仕事を休んでしまうと仕事も滞りますし、会社にも迷惑をかけてしまいます。
そこで私は、急な休みでもなるべく会社に迷惑がかからないように、常日頃から仕事は早めに進めておくようにしています。特に気をつけていることは、期限のある提出物は必ず期限前に準備をすること。そうすれば、急な休みでも期限が守れないということはありません。きちんと仕事をすることで信頼にも繫がりますし、信頼されることで気持ちよく「ゆっくり休んで大丈夫ですよ」と言ってもらえるようになりました。
転職前に職場の雰囲気や仕事の内容、人間関係などを全て知ることは難しいと思います。働いてみないとわからないことも多いのが転職の難しいところですよね。そうは言っても一家の大黒柱であるシングルマザーですから、転職で後悔しないために希望の転職先について情報を集めて、よく検討することが大切だと思います。そして転職したら、その職場が自分にとって良い職場になるような努力も必要ではないかと思います。
私自身の経験や考えが、みなさんの転職活動の参考になれば幸いです。