未婚のフルタイムママ、程よく手抜きをモットーに息子と日々成長中
初めて産婦人科に行き、「まだ心拍が確認できないので来週来てください」と言われてから1週間。毎日、目眩と戦いながら仕事中も寝る前も来る日も来る日もどうしたら良いか悩む日々でした。
妊娠が発覚してすぐ職場には伝え、上司の後押しもあり、心の準備はできていたはずの未婚出産。職場のお偉いさん方とも話をし、迷いながらも「結婚はありません」と伝え続けてはいました。
ですが、上司の中には「子供の為にも結婚しておいても良いのでは?」という意見もチラホラ。相手の気持ちが変わるかもしれない。そうしたら子供には父親がいた方が良いかもしれない。と毎日毎日悩んでいました。
結婚をする・しないにしても出産する事は決めていたので、私の母親には意を決して報告しました。「なんとなく気づいてたよ」と予想外の言葉をかけられ、その時に「結婚はしないかもしれない」と伝えました。母親は「どちらにせよ授かった命だから大切にしなさい」と後押しをくれたので、緊張して声も震えながら伝えたのに凄くホッとしたのを覚えています。
とりあえず、初回は何も知らずに産婦人科に行っていたので、母に付き添ってもらい市役所で母子手帳をもらい2回目の検診へ。
2回目の検診では心拍を確認する事ができました。安堵の気持ちとともに、変わるのかもしれないという期待を持ちながらお腹の子の父親である相手にラインで心拍確認できた事を伝えました。しかし、相手から返ってきたのは「おろさないの?」という一言でした。
この時、私のなかに張り詰めていた糸が切れ、この人とは無理だなと確信し未婚での出産を決めました。
結婚しないと決めてからは気分が晴れ、食べ悪阻で食べたい!吐きたい!を繰り返しながらも順調に仕事もしながら快適なマタニティライフを送っていました。だけど、「2人で勝手に結論を出すのはダメだ」という母のアドバイスにより、妊娠12週に相手、母親、私の3人で話し合う事に。
私の意見は母に伝えていたので、相手の意見を聞く事になりましたが私は悪阻で途中退室。相手と母親の2人で結局ほぼ話すような形になりました。
相手は、「結婚はしないけどしっかりと責任は果たしていくつもり」と言っていたそうで、その声を信じる形で話し合いは終わりました。
仕事は立ち仕事のサービス業をしていたので、16周に入る頃には朝から晩まで立ちっぱなしの仕事に厳しさを感じていました。そこで、すぐに異動願いを出して座って事務の仕事が出来る環境に変えてもらいました。
会社が迅速に動いてくれた事もあり、事務仕事になってからは残業もほぼする事はなく、立ち仕事をしていた時のようなお腹の張りや悪阻も落ち着いてしっかりと働く事が出来ました。
また、冬の出産予定で寒さでお腹の張りが酷く朝から動けなかった時や、31週の時に動きすぎが原因で経管長が2cmを切ってしまい自宅安静になってしまった時もまずは身体を第一にと職場の方々の配慮のおかげで乗り切る事ができました。
すこしだけ大変だったのは調べごと。産休までのスケジュール組みや、ひとり親家庭の支援、近場の産院で出産手当金の中で賄える産院を探したり、認知の段取りや公正証書の費用など毎日のようにネットで調べたり、と考えなければいけないことはたくさんありました。
遅くまで起きている日も多く、朝の出勤でよく貧血になってしまいお腹の子に申し訳ないと思いました。でも、母親として自分が決めなければいけないことなので、「これからのため!」と気合いが入っていたように思います。
認知や養育費に関しては、月1でお腹の子の父親と会い話し合いで決めました。養育費のこと、面会のこと(月2~3回)、認知のこと(事前の胎児認知ではなく出生届とともに提出する方法)などを決め、そして連絡は絶対に途絶えさせないようにと約束し、もし約束を破るようなことがあれば公正証書を作成するという口約束も行いました。
不安もあった未婚での出産ですが、周りに相談しながらだったのであまり悩む事はありませんでした。また、妊娠してから始めたハンドメンドの趣味もとても良い気分転換に。我慢しすぎないマタニティライフを過ごしたことで、充実した時間になりました。
未婚で出産。世の中には何やってるんだとか、自業自得だとか色々な思いを持つ方もいらっしゃるでしょう。
私も実際、いろいろと考えこんでしまい「父親がいなくて大丈夫だろうか」とか「父親はいたほうが良いのでは…」と何度か自分の決めた道を変えようとした時もあります。
ひとりで育てていくのは無理なんじゃないかと不安になり泣いた日もありましたが、今では無理に結婚しなくて良かったなと心の底から思っています。
未婚で出産したことについて周りに何て説明するかすごく悩みましたが、基本は聞かれるまでこちらからは何も言わないと決めています。聞かれた場合はストレートに「相手との結婚が見えなくて、とりあえずで結婚しても離婚するくらいならしなくて良いやという結論になりました」と都度説明をして切り抜けています。
「勇気のいる決断したね、その選択は間違っていなかったと思うよ」とお世辞かもしれませんが言ってもらえたり、たくさんの人から支えてもらったりと嬉しい事もたくさんありました。
先の事を考えると不安な事も確かにあるし、息子に兄弟も作ってあげたいのでずっとひとりで育てて行く気も最初からありませんでした。
なので私は何事も「なるようになる!」と思うようにしています。自分で決めた道を無理のない範囲で過ごし、本当に無理な時は周りにサポートしてもらい、余裕がある時に頑張ればいい。そのくらいの軽い気持ちをあえて持つことで今を過ごすことができているんだと思います。私の記事を読んで少しでも気持ちを楽に出産までの日々を過ごしてもらえたら嬉しいです。