離婚歴12年のシングルマザー。現在は反抗期を迎えた娘に手を焼きつつ、仕事も趣味も恋も楽しんでいます。
私は子どもが幼少期の頃と思春期の頃でそれぞれ違った壁にぶち当たりました。なぜ上手くいかないのか?私だって頑張っているのに!とイライラすることもたくさん。
でも結局のところ解決策として出てきたのは、「逆らわず、寄り添う」ということ。子供が反抗や反発するのは、一種の表現方法です。まだ小さい子供たちは自分の気持ちを上手く表すことができません。だから反抗や反発という方法で噴出してしまうのです。
その子供の表現に対して親が逆らおうとすると、当然ややこしくなります。お互いの気持ちがぶつかり合い、事態は悪化します。だから逆らわない。そう考えるに至った体験談をお話しします。
私は娘が1歳3ヶ月の時に離婚をしてシングルマザーになりました。
娘はとてもよく泣く子でした。人見知りが激しく、小さな頃は母親である私以外の人が抱っこをすると泣いてしまうためとにかく手がかかりました。夜泣きもひどく、一晩で何度も泣いては抱っこの繰り返し。夜に寝ないわりに昼間のお昼寝もしないので親子揃って寝不足の毎日でした。
離婚をして仕事を始める時に最初に心配したのは保育園に馴染めるだろうかということです。案の定、初日に保育園に連れて行った時は大泣きで暴れて保育園の先生からは「お母さん、早く行って下さい」と言われた程です。泣いて暴れる娘を見て私も涙が出ました。私が離婚をしなければもう少し大きくなるまで一緒にいてあげられたのではないかと思いながら仕事に行きました。
慣れない保育園生活のせいか昼間は泣き疲れて保育園でお昼寝をするようになったようですが、代わりに夜泣きがさらにひどくなりました。夜泣きする娘をあやしながら、明日も仕事なのに…と思うと寝てくれない娘に対してイライラしてしまったこともありますし、自分も一緒に泣いてしまったこともあります。振り返ってみるとこの頃が一番子育てを大変に感じていて、毎日どうしたら寝てくれるのかと悩んでいました。
同居している私の母は正社員として働いていたため、私から育児の協力をお願いすることができませんでした。しかし仕事を始めてからあまりに疲れ果てている私を見て、母が一晩だけ娘の面倒をみると言ってくれました。その日もやはり夜泣きをして母は大変そうでしたが、たった一晩でもゆっくり眠れたことでもう少し頑張ろうという気持ちが芽生えました。
翌日から私は泣き止ませようとする事をやめました。早く寝て欲しくて焦る気持ちが娘に不安を与えているのではないかと思ったのです。泣いている娘をすぐに抱っこするのをやめて、一緒に横になったまま身体をトントンしているといつの間にか自分が寝てしまうこともありました。でもそうしているうちに泣き疲れるのか娘も寝ているのです。自分も横になってほんの数十分間眠るだけで身体は休まります。しばらくするとまた泣いたりしますが、焦らず同じように横で眠ることを繰り返しました。
そんな夜を繰り返しているうちに少しずつ娘が眠っている時間が長くなり、自分も一緒に眠れるようになりました。完全に夜泣きが治まったのは3歳を過ぎてからです。今でも子育てで悩みや辛いことがあるとその頃の事を思い出して「あの時に比べたら全然大丈夫」と思ってしまうくらい夜泣きには悩まされましたし、おかげで精神的に鍛えられました。
そんな泣き虫だった娘もこの春で中学2年生になりました。保育園に慣れてからはすっかり人見知りも治まり、逆に学校の先生からは保護者面談の際に「誰とでも仲良くなれるところがいいところですね」と言われるまでに成長しました。娘が小さな頃は中学生くらいになれば手がかかることも減り、育児に対する悩みも減るのではないかと思っていましたが、大きくなればなったで別の悩みが出てきます。
最近の悩みは娘の生活態度についてです。シングルマザーは仕事と育児の両立で忙しく、時間に追われることが多くなります。そのため娘が自分の力でやるべき事、例えば部屋の片づけや学校の支度等を時間の無さから途中で奪い取ってしまったり先回りして私がやってしまうことがありました。娘は中学生になっても未だに自分の部屋や学校に必要な持ち物の片付けや整頓が上手くできません。小学5年生の時から自分の部屋を与えましたがとにかく散らかり放題で、注意をしても一向に片付ける気配もなく、また部屋が散らかっていること自体あまり気にならないようです。この様子を見て、娘が小さな頃から片付けや支度を最後までやりとげる時間を奪わず、役割として与える事で身につけさせてあげれば良かったと後悔しています。
今からでも少しずつ改善できるように、最近は部屋が汚くても見ないふりをして自分で片付けようと思うまで待つ事にしました。マイペースな娘とせっかちな私では散らかっていると感じるタイミングが違うようで、正直なところとても気になってしまいますがなるべく口を挟まないよう我慢しています。
もう1つの最近の悩みは反抗期です。一緒に出かけたり、お互いに毎日の出来事を話したりと親子の仲は良好ですが、中学に入学した頃から少しずつ反抗期の気配を感じるようになりました。私があれしなさい、これしなさいと言うと嫌そうな顔をしますし、しつこく注意をするとその場を離れる時に「うるさいな…」と小声で呟いているのが聞こえたりします。
自分が今の娘と同じくらいの年齢の頃、同じように母親に対してうるさいと思っていた記憶があります。テレビや雑誌等メディアの情報で、あるべき時期に反抗期があることは大切なことだと見聞きします。娘は泣き虫で手がかかることはありましたが2歳くらいでやってくるというイヤイヤ期があまりなく、同じ年頃の周りの子と比べて大人しいところを心配していました。反抗期の娘に対して親としては腹立たしいこともありますが、順調に成長してる証拠だと思うようにしています。