18歳で未婚出産したシングルマザー。私&娘の半分は、家族と友人達のありがた~いサポートによってできています。
妊娠中の時から両親と同居している私は、母の協力のおかげで早いうちからフルタイムで働くことができました。そのため、シングルマザーとしては決して少なくない収入を得ていたのですが、ある日を境に「私はこの仕事をずっとやっていくのかな」と疑問に思うようになりました。そして、娘が中学1年生の頃、思い切って今の会社に転職しました。
現在36歳の私は、6年前から映像制作会社で、正社員として働いています。映像に出演していただく女優やエキストラのキャスティング、スケジュール管理、映像編集などを主に担当しています。
入社当初の勤務時間は9時から18時でしたが、途中からコアタイムありのフレックス制になりました。子供が体調を崩している時は早めに出勤して早く帰ったり、前日遅くまで残業をした日は少し遅めに出勤したりできます。
社員数は15人ほどです。妻子持ちの既婚者が多く、私と同じシングルマザーもいます。そのせいか、学校行事や子供の体調不良で有給を取っても嫌な顔をする人はいません。それがどんなに忙しい時であっても、仕方ないことだと理解してもらえる優しい職場です。
シングルマザーで正社員として働いている私は、残業がない日はフレックス制度をできるだけ利用して、以下のような働き方をしています。
06:00 自分と娘のお弁当を詰めて会社へ行く準備
07:00 家を出発
08:00 出勤
12:00 昼休憩1H
17:00 退勤
18:00 帰宅して母と夕飯の支度
19:00 家族で夕食
19:45 片付けをして入浴
20:30 家族でまったりタイム
21:30 在宅ワーク
23:00 就寝
現在勤めている会社は、シングルマザーの私にとってかなり働きやすい環境が整っています。理由は以下のとおりです。
・フレックス制度がある
数年前にコアタイム(13時から15時)ありのフレックス制度が導入されてからとても働きやすくなりました。といっても、繁忙期はフレックスの恩恵をなかなか受けられないのが現状です。それでも仕事が落ち着いている時期は労働時間に自由が利くため、子供とのんびり過ごしたい時は早めに出勤して早めに帰宅しています。
・有給休暇が取りやすい
以前勤めていた会社は有給休暇が取りづらく、申請するにも一苦労でした。それに比べて今の会社では子持ちの人が多いせいか、突発的な理由で急遽お休みを願い出ても「どうぞどうぞ」と休ませてもらえます。シングルマザーにとってはありがたい環境です。
・服装が自由
私が働いている会社では服装の規則がとくにありません。髪型もアクセサリーも自由なので、ぱっと見オシャレな美容師のような人もいれば、これから音楽フェスティバルに行くようなカジュアルな格好の人もいます。中にはビシっとスーツできめている人もいて、社員の服装にいっさい統一感がありません。おかげで、朝ギリギリまで寝てしまい、そこらへんにあった服を適当に着て出勤しても「もっときれいな格好をしてこい」と咎められることはありません。
・やりがいを持って仕事ができる
実はこれが一番満足している点です。シングルマザーになりたての頃は、とにかく稼がなければいけないと思い、何をやるかではなく、どのくらい給料を貰えるかを基準に仕事を選んでいました。その結果、給与面での満足はあっても、やりがいは見いだせませんでした。今の仕事は、人生で初めてやりたいと思えた仕事なので、とても満足しています。
会社の環境や働き方には概ね満足していますが、ここを改善できたらもっと働きやすくなると思うことが2つあります。
1.終わらなかった仕事を家に持ち込んでしまう
キャスティング業務では、各プロダクションの担当マネージャーとのやり取りがメインの仕事になります。忙しいマネージャーが多いので、こちらが予算交渉やスケジュール確認の連絡をしても、返事がなかなか来ないことも少なくありません。勤務時間内に連絡がない場合は、泣く泣く家に持ち込まざるをえないので、ここはどうにか改善したいところです。
2.残業時間を削減したい
撮影現場に行く日はだいたい夜遅くまで仕事になります。朝も早くから現場へ向かうので、撮影が立て込む時期は子供と過ごす時間がなかなか確保できません。少しでも早く仕事が終わるよう努めていても、大人数の現場だとだらけてしまう時間が生まれ、スケジュールどおりにいかないことがほとんどです。こうした時間のロスをできるだけ防いで、子供と過ごす時間を増やしていきたいです。
今の会社に転職したのは娘が中学1年生の時でした。それまでは必ず定時で上がれるテレアポや美容部員の仕事をしていて、そこそこの給料を貰っていたのですが、自分が本当にやりたいことではないような気がしていました。収入面を基準に仕事を選ぶことも自分らしい働き方ではあるけれど、新しいことに挑戦したい気持ちが、心の隅でふつふつと湧いていました。
シングルマザーの理想の働き方は、生活に困らないだけの給与を貰い、子供と過ごす時間を十分に確保することだと思っていたので、そこにやりたいことをやるという考えはありませんでした。しかし、母と娘から「仕事つまんなそうだね」と言われたのをきっかけに、前々からやってみたかった映像制作の仕事に興味を持つようになりました。
転職した場合、収入が多少減ってしまう、定時に上がれない日も出てくるというデメリットがありました。それを考えると、転職はしたいけれど今はまだその時期ではないと思い、諦めようとしました。そんな時に母から「30過ぎてからの転職は大変だよ。するなら今よ。」と言われ、決心がつきました。
私の母親も昔シングルマザーだったので、仕事で母親の帰りが遅くなると心配で寂しい思いをしました。転職した場合、娘にも同じ思いをさせてしまう可能性があるので、その点は大丈夫かどうか相談しました。すると「その日に帰ってくるなら大丈夫」とあっさりOKが出ました。
転職してからというもの、収入金額と労働時間だけ考慮して働いていた頃の虚無感はすっかり消え、やりたいことをやれているという充実した気持ちで満たされています。しかし、娘を4年制の大学に通わせるには頼りない働き方なので、3年前から在宅でできる副業を始めました。在宅ワークは子供と過ごす時間を大切にしたいシングルマザーの強い味方です。今後は本業はもちろん、在宅ワークにも力を入れて、収入を増やしていきたいです。
今あなたが限られた時間の中で、子育てに必要な資金を稼ぐために、やりがいや満足感を二の次にして働いていたとしても、決して間違いではありません。私も過去そうやって働いてきたし、それも1つの自分らしさだと思っています。しかし、本当にやりたいことがあるなら、シングルマザーであることを理由に諦めないで、どんどん挑戦してみてください。子供が小さいうちは難しいかもしれませんが、大きくなればきっと理解してもらえます。収入面での不安は、副業を視野に入れることで解決できる場合もあります。あなたが自分らしく生きられるよう、応援しています。