広島市は広島県西部に位置する県庁所在地であり、人口約119万人(令和元年5月現在)の政令指定都市です。広島市は世界で初めて核兵器で爆撃された都市であり、原爆ドームが戦争の悲惨さを今も伝えてくれています。戦争のイメージが残る都市ではありますが、広島焼き、牡蠣、もみじ饅頭とおいしいグルメも豊富です。それでは広島市のシングルマザーを支援する制度をご紹介します。ぜひ、子供と一緒に幸せな生活を送るために制度を適切に活用していきましょう。
この事業は、母子家庭や父子家庭等を対象に、生活の安定や子供の福祉のため、各種資金の貸付けを行う事業です。生活を送るなかで、子供の教育資金や就職準備、または住宅の改修などまとまったお金が必要な時にお金がないということもあるかもしれません。
そうした時に、この母子父子寡婦福祉資金貸付事業を利用することができます。
貸付金は借りる理由によって12種類に分けられており、それぞれ借りることができる限度額や返済期間も異なります。
シングルマザーが多く利用するのは、子供の教育に関する「修学資金」や「就学支度金」でしょう。
子供が中学校を卒業し、高校、大学、専門学校などに通うことになった際にお金を準備できない場合は、こうした支援を利用することで、子供の夢を諦めさせることなく応援できますね。
原則として連帯保証人は1名必要です。事業開始資金、事業継続資金、住宅資金については原則として連帯保証人が2名必要となります。
ひとり親支援制度の中でも知名度の高い児童扶養手当は、子供が18歳に達する日以降最初の3月31日までが支給対象となります。ただし、この手当は母親の所得額や扶養人数などによっても異なります。
2019年5月現在は、8月、12月、4月の年3回支給されていますが、2019年11月から年6回、奇数月に各2カ月分の手当が支給されます。
シングルマザーが自立して安定した生活を送るためには、安定した収入の確保が必要です。生活の安定を図り、就職に有利な資格の取得を促すために、養成学校の受講期間中に給付金を支給する制度です。
広島市では下記の資格が適用となります。
・看護師
・介護福祉士
・保育士
・理学療法士
・作業療法士
・准看護師
・栄養士
・調理師
・社会福祉士
・理容師
・美容師
・鍼・灸師
・歯科衛生士
・柔道整復師
高等職業訓練促進給付金も就職のための資格取得に特化した支援ですが、この自立支援教育訓練給付金もシングルマザーの自立の促進を図ることを目的としています。高等職業訓練促進給付金は養成学校に通うことや資格が決められていますが、この自立支援教育訓練給付金は雇用保険制度の一般教育訓練給付金の指定教育訓練講座が対象となるため、気負いすることなく支援を受けることができます。
給付金の金額は、講座受講のために支払った入学金や受講料の6割に相当する額です。ただし、上限は20万円となっています。
ひとり親家庭の親や子供が高等学校卒業程度認定試験の合格を目指して民間事業者などが実施する対象講座を受講する場合、受講費用の一部を給付してもらうことができます。受講費用は2割(上限10万円)、受講終了日から2年以内に認定試験に合格した際に4割が給付されるため最終的には費用の6割が支給されます。
ただ、この制度を受ける子供は受講修了日及び合格日に20歳未満でなければいけません。
ひとりで子供を育てているシングルマザーが気になるのは、「もし自分が病気になって入院することになったら、子供たちはどうなるのか」ということではないでしょうか。また、病気以外にも就職活動のために一時的に子供の世話ができないこともあると思います。
実家が遠くて頼れる人がいない場合、子供のお世話を優先しなければいけないため思うように病院へ行ったり、就職活動ができないということも多いですよね。そんな時に家事や子供の保育や食事の用意など身の回りの支援をしてくれる制度となります。この制度を利用する場合は、事前登録が必要であり、利用限度は制度を利用する理由によって異なります。
・就職活動や病気、冠婚葬祭や残業などの場合は、1ヵ月あたり40時間程度(6ヵ月を限度)
・ひとり親になった直後や就職により生活環境が激変して6カ月以内で日常生活に支障がある場合は、1ヵ月あたり60時間(6ヵ月を限度)
・未就学児を養育しているひとり親であって就業上の理由により帰宅が遅くなる場合は、1ヵ月あたり40時間程度
費用は生活保護世帯及び住民税非課税世帯は0円、児童扶養手当支給水準の世帯は1時間当たり70~150円となっています。
シングルマザーにとって医療費はとても大きな出費のひとつです。
子供が小さい時は、子供の医療費はひとり親であるかないかに関わらず助成されます。子供の医療費はほとんどかからないにしても、いざ自分が体調不良になってしまった時、病院に行くと医療費がかかり家計を圧迫するため、なかなか受診しないというシングルマザーもいます。
しかし、子供と一緒に笑顔で楽しく過ごすためにはお母さんの健康管理も大切です。
ひとり親で要件を満たせば、お母さんの医療費が助成されます。
また、ひとり親家庭で18歳に達した日以降の最初の3月31日までの児童も助成対象となっています。
助成内容は、自己負担となる医療費を補助してもらうことができるため、市が交付する「ひとり親家庭等医療費受給者証」と健康保険証を医療機関の窓口に提示すれば、無料で診療を受けることができます。ただし、入院時の食事療養及び生活療養に係る費用の自己負担分は補助の対象外となります。
ひとり親家庭の親と子、寡婦の自立に必要な知識や技能を習得するための講習会が開催されており、生活上抱えている様々な問題の解決を図るための女性弁護士による特別相談も実施されています。自立に関する講習会等について詳しくご紹介いたします。
・パソコン講習会(年3回)
・簿記2級、3級講習会(年1回)
・訪問看護員(初任者研修)講習会(年1回)
・医療事務講習会(年1回)
・ガイドヘルパー(年1回)
・介護職、医療事務等のセミナー(年4回)
・女性弁護士による法律相談(年36回)
弁護士相談では、広島市は女性弁護士に相談することができます。同じ女性だからこそ話しやすいことや思いに共感してくれる部分もあり、とても相談しやすいと思います。1人で悩まずに相談をすることをお勧めします。
広島市にはこの他にも悩みや困ったことをいつでも相談できる窓口がたくさんあります。シングルマザーは悩みなどを全て自分ひとりで抱えてしまうことが多いですが、仕事、家事、子育て全てをひとりで行う必要はありません。困った時に助けてくれる相談機関をうまく利用し、そして必要な支援を積極的に受けていくことで、より自立した生活と子供との楽しい毎日を送っていきましょう。
この記事は令和元年7月15日時点のものです。
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