離婚歴10年。成長期真っ只中の年子兄弟は1か月半で30キロのお米を消費します…。成長期って恐ろしい!!
離婚前、私が取得していた資格は①アマチュア無線免許(4級)②危険物取扱者免状(丙種)③普通自動車1種免許の3つの資格でした。①と②に関しては小学生の時に家族で取得したものと、高等学校の必修科目で取得したもので、就職などを意識して取得したものではありませんでした。その後結婚・出産ということが立て続けにあったので、「資格」というものをあまり意識したことはありませんでした。むしろ、職業選択時に「子供が小さくても働ける(雇ってもらえる)ところ」を選んでいたため、そこまで考える余裕がなかったと思います。
がしかし、私がシングルマザーになってまず考えたのは収入でした。離婚時、子供達は3歳と1歳。この子供達を育てる上で、必要経費を全て自分自身の手で稼ぎ出さなくてはならないことにとてもプレッシャーを感じたのを覚えています。
しかしすぐに全てを変えることは難しく、まずは以前から行っていた「働ける(雇ってもらえる)」という条件はそのままに、将来の転職に向けて自分自身のスキルアップを考えるようになっていきました。
しかし、子供が小さければ病気や行事等で休むことも多く、時間に融通が利くのはやはりシフト制のパートでした。なので、パートでそのまま働き続けて子供達がどちらも手がかからなくなる年齢(私の場合は小学生)になるタイミングを見て、事務職への転職について真剣に考えるようになりました。
パート社員から一般事務の正社員を目指し、「資格・経験不問」の企業に運よく就職できた私は、少しずつ事務の資格を取得することを考え始めました。求人情報上は「資格・経験不問」というものが多数ありますが、実際はどちらも乏しいと転職は難しいように感じました。ですので、正社員として働くことで「経験」を積み、自宅にて勉強することで「資格」を取るという考え方で進むことにしました。
幸い、この企業では元々独学であったパソコンのExcel・Wordについては先輩や上司に教わりながら中級程度にこなせるようになりました。経験自体も3年程積ませていただき、販売・接客業しか経験がなかった私が取引先と交渉をしたり請求書を発行・処理するようになっていきました。
その後、さらなるスキルアップを求めて再度転職し、転職先では一般事務に加えて総務・経理を担当することになりました。私がこれらを兼任したのは小さな会社(従業員数10名)でしたので、事務職が私しかいなかったことによります。
前職では、手書きの出納帳(メモ程度のもの)のみしか触ったことのなかった私。社長に教わりながら、入社してから1ヵ月でパソコンソフトを利用した会計処理や、手書きの現金出納帳などを任されるようになりました。
毎日、数々の業務に追われながら全ての事務作業を行っているうちに、自分なりのペースをつかみ期日ごとに割り振りをして業務を行うことができるようになりました。そこに至るまでは勘定科目・入力方法などで苦戦したりしましたが、わからないことは調べてそれでもわからなければ担当会計士と相談したりとわからないことをそのままにしないことをモットーに業務を行いました。
これにより更に総務・経理の実務経験を積んだのです。
しかし、実務は順調に積めたものの資格取得までなかなか進まない日々。
そんな時に転機が訪れます。
私に訪れた転機。それは会社の経営不振による業務縮小でした。
元々私が行っていた業務は社長が行っていたもの。悲しいことに、事務職は残念ながら利益を生む従業員ではありません。その為、会社都合での退職となることになってしまいました。
この会社に勤めていた期間は約3年半。その間に私が得たものは「人脈」と「総務・経理の実務経験」でした。
しかし、私はシングルマザー。立ち止まっている時間はありませんでした。私が稼がなくては子供達は飢えてしまう。すぐに雇用保険の受給手続きをしました。私の場合は会社都合で120日の受給期間でした。(この日数は年齢・勤続年数などで違います)
それでも、早く再就職先を探さなくてはいけないことには変わりありません。何度かハローワークを訪れた際に、担当相談員から「公共職業訓練」の話を紹介されました。
公共職業訓練は雇用保険の受給残日数によって受検できるかが変わってきますが、給付を受けながら資格を取得できるというものです。私は事務に関する資格を取得するチャンス!だと思いました。事務以外にも介護やフォークリフトなど様々な資格が取得できるのですが、私は経理基礎科という職業訓練を受けることにしました。
緊張する気持ちを抑えながら受検会場で面接を受け、無事合格!数日後に合格通知をいただき3か月間の職業訓練を開始することになりました。この時点で私の雇用保険受給残日数は20日を切っていました。しかし、職業訓練を受講することによって「延長給付」になり、手当をもらいながら資格を取得することができることになったのです。
実際の訓練は女性ばかり15名ほどのクラスでした。まずはビジネスマナーやパソコンの基礎知識からスタート(電源を入れるところから)でしたが、そこから1ヵ月でマイクロソフトオフィススペシャリストExcel2013を取得しました。その後は、1ヵ月で日商簿記検定3級と日商電子会計実務検定3級を無事取得することができました。
経理に関する資格は元々経理実務経験があったので、予備知識があり少し安心して授業を受けていましたが、それでも手書きとなると難しいものもあり自宅で予習をしてから挑む日々でした。事務経験がない受講生もおりましたので教え合うことでより知識を深めることもできたように感じます。
この訓練で取得できる資格はこの3つでしたが、実務経験のみの私にとってとても意味のある資格取得になったと感じています。また、社会に出てから新しく同僚以外で友人を作ることも難しくなっていましたので、年齢の幅もあったこの訓練校を受講したことでとても人間としても成長できたように感じます。
資格取得後、再就職に向けて自分のスキルを活かした仕事を選択することができるようになりました。シングルマザーだからとどうしても職業の幅が狭められてしまうことにとても憤りを感じていたのですが、資格があることにより、自分に自信を持ってチャレンジすることができるようになりました。
現在はWEBライターをしつつ、委託での経理事務作業を行っています。もちろん正社員での就職先も探していますが、在宅での仕事にも力を入れて行っている毎日です。資格を取得することで色々な可能性を見出せるようになったことがとても心強く感じています。
この他に現在他の資格取得に向けて準備を始めています。私の体験談がみなさんの背中を押すことができたならうれしいです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!