男の子2人の母、2017年に離婚。新米シングルマザーです。離婚を機に子供の教育資金や老後のことを真剣に考えながらも、自由になった生活を楽しみながら新しいことにチャレンジしています。
自分から好んでシングルマザーになる方は少ないと思います。私は結婚した時、幸せな生活を思い描き、離婚なんて自分には縁がないものと勝手に思っていました。しかし、私の結婚生活は17年で幕を閉じ、息子2人と暮らすシングルマザー生活がスタートしました。離婚はかなりのエネルギーと覚悟、そして準備が必要です。私の結婚から離婚成立までの道のりは平坦なものではありませんでした。
私の婚姻生活は17年。17年というと「そこまで長く一緒に生活していたのに、何がきっかけだったの?」とよく聞かれます。17年間、ずっと仲良く生活していたわけではありません。結婚生活の後半2~3年間は、ほぼ家庭内別居状態でした。今となれば、「お互いに思いやりが欠けていたのかもしれない」と思うこともありますが、その結婚生活を振り返ります。
私と元夫は同じ年齢ということもあり、どちらが上ということもなく対等な関係が保たれていました。結婚しても私は仕事を辞めず、共稼ぎ夫婦。収入は元夫の方が多く、生活費の大部分は元夫の収入でやりくりをしていました。共稼ぎということもあり、家事を分担し、うまく生活はまわっていました。結婚から数カ月後、長男の妊娠が判明。この時は、本当に2人で喜び幸せな生活を送っていました。
長男が無事誕生し、育児休暇中はすべての家事を私が担当することとなったのですが、長男は体が弱く病院に入院、通院することが多かったため、食事を作る時間がなく総菜を買ってくることもありました。そのことに対して「節約をしていない」「手を抜いている」と元夫は不満を口にするようになりました。1年後育児休暇が終了し、長男を保育園に預け職場復帰をしましたが、家事を元夫は手伝うことはありませんでした。
長男誕生から4年後、次男が誕生しました。その頃の元夫は、育児にはやや協力的ですが、家事は一切せず、ゲームに夢中になっていました。仕事と就寝時間以外は、ゲームを片時も離さず、次第に子供や私との距離は離れていき、休日も元夫と外出することもなくなっていきました。その間、ゲーム三昧の生活を送る元夫と喧嘩が多くなり、徐々に元夫から暴言や暴力を受けるようになりました。
元夫からの暴言はエスカレートしていきましたが、暴力に関しては空手歴7年の私はどうにか太刀打ちできたため身体的な暴力はなくなりました。しかし、暴力がなくなってからは食事が入った食器を投げることや、家の壁やドアを殴り、穴をあけることが頻回になりました。その頃、子供たちも状況を理解できる年齢となっていたため、元夫の言動を冷ややかな目で見ており、子供たちも元夫と会話することもなく、家庭内別居が始まりました。
家庭内別居から約1年半が経過し、常日頃から「離婚してやる」と言っていた元夫に私から離婚を切り出しました。
家庭内別居から1年半。いつも口癖のように「離婚」という言葉を口にしていた元夫。本当に離婚するときは、絶対に私から切り出そうと決めていました。家庭内別居をしていた私に離婚を決意させた出来事がありました。私の気持ちは一気に離婚に向けて急加速し、私が望んだ離婚調停での離婚が成立しました。
家庭内別居をしていたある日、長い闘病生活を送っていた私の父が亡くなりました。
家庭内別居中とはいえ、父の容態についてはLINEで伝えていました。亡くなった日、元夫は父の病院に来ることもなく、仮通夜、通夜、葬儀には顔を出し、悲しみにくれる時間や寝る時間もなく葬儀の準備を行う私に忘れもしない一言を発しました。「あんたの親が死んでも、俺には関係ない」
そして、子供たちに「葬式後にお前らもさっさと家から出ていけ」と言いました。何より罪のない子供たちに暴言を吐いたことが私の中で離婚をする決定打となりました。
離婚を決定づけた元夫の言葉、態度に呆れた私は、離婚の意志を子供に伝え、子供たちの気持ちを聞きました。子供たちも離婚に賛成しており、一刻も早く家から出たいと話していました。子供たちが危険を感じる環境で離婚成立まで生活することは子供にとってよくないと思い、私は子供たちを連れて実家へ戻りました。私が子供たちを守るという気持ちが一段と強くなった、その瞬間からシングルマザーの覚悟が強く芽生えました。別居から2カ月後、私は話し合いの場を設けましたが、元夫は一言も話さず、話し合いになりませんでした。私は最初から調停離婚を望んでいたため、家庭裁判所へ離婚調停を申し立て、その後、離婚が成立しました。
シングルマザーになった今、私はとても幸せです。しかし、決して離婚をすすめているわけではありません。収入面などを考えると離婚をせずに生活ができる方が良いと思います。シングルマザー生活は良いこともあれば、大変なこともありますが、それら全てを楽しむようにしています。
1.自分らしく、笑顔で過ごすことが多くなった
2.自由な生活ができるようになった
3.精神的な負担が減った
4.子供たちとの時間をより一層大切にできるようになった
何よりも、自分らしくいられることが一番変わったことです。そして、子供たちとの絆はより一層深くなりました。特に長男は、小さなお父さんのように次男に接することもあり、それがなんだか微笑ましく、そしてたくましく感じる毎日です。
1.経済的な負担
2.家事、育児全てを1人でこなす責任感
やはり、経済的な負担は大きく、子供たちの教育資金、そして老後のことを考えるととても不安になります。
また、私が一家の大黒柱になったことにより、より一層責任感を感じると同時に、1人でいろいろなことを抱え込むこともありました。しかし、もう離婚から1年が経過し、周りの友人に相談したりと抱え込むことは少なくなりました。
「離婚したい」もしくは「離婚を切り出された」という方。
どちらにしてもすぐに離婚を成立させてはいけません。間違ってもその場の感情で離婚届にハンコを押すことだけは絶対に避けてください。
この離婚をする前の準備が、今後のシングルマザー生活に大きな影響を与えます。シングルマザーになって生活ができないということにならないように、しっかりと準備を行いましょう。
離婚は夫婦間の問題とはいえ、子供にとっては父親と母親が離れて暮らす、つまりどちらか一方の親と一緒に住むことができないということになります。まずは、子供の気持ちを確認しておくことがとても大切であり、今後の子供と良好な関係を築きたいのであれば全力で子供と向き合ってください。
金額は多いに越したことはありません。しかも、誰にもばれないようにこっそりと貯めてください。このお金はシングルマザーになったときに、強い味方となります。このまとまったお金があるのとないのとでは、今後の生活に大きく影響します。
離婚後の住まいを確保することはとても大切です。その時は、子供の学校のことも考えておく必要があります。住まいに関しては、子供の意見も聞くことをおすすめします。子供にとって離婚は大きな問題です。環境を変えることが良いのか、慣れ親しんだ地域で生活をするのかよく考えましょう。
私は正社員で働いていたので、安定した収入はありました。慣れないシングルマザー生活に加えて職場も変わるとなると負担も大きくなるため、転職は考えませんでした。しかし、専業主婦であった場合は、仕事を見つけておくことが必須です。
最後に、離婚後に必ずやっておかなければいけない手続きについてお伝えします。
離婚後は、子供と一緒に生活するシングルマザーにはたくさんの手続きが待っています。
・苗字は旧姓に戻すか、元夫の苗字のままか決める
・児童手当の受給者の変更
・児童扶養手当の申請
・学校への連絡
・就学援助の申請
・健康保険証の申請
・住民票異動(転出届、転入届の提出)
・自分名義の実印の作成、登録
・免許証、銀行などの住所変更など
離婚直後すぐにしなければいけないものや、離婚前から手続きができるものもあります。事前にどんな申請が必要か調べておくことでシングルマザー生活の第一歩をスムーズに踏み出すことができますよ。