18歳で未婚出産したシングルマザー。私&娘の半分は、家族と友人達のありがた~いサポートによってできています。
未婚シングルマザーの最大の難関は「出産」と言っても過言ではありません。ここで言う出産は、お産のことだけではなく、妊娠してからお産に至るまでの全期間を指します。シングルマザーになって18年経った今でも、子育てより出産の方が大変だったと記憶しています。
けれども、大変な出産を乗り越えた先には、子供との楽しい日々が待っていました。子育てと仕事の両立で苦労することもありますが、子供と幸せな人生が送れている現在にとても満足しています。
そして、未婚のシングルマザーになって良かったと心から思っています。そんな私がどのように未婚を選択し、未婚出産をしたのか以下にまとめたのでご覧ください。
アルバイトへ向かう途中、突然激しい吐き気に襲われました。電車に乗っていたため、迷惑をかけないよう口元をハンカチで押さえましたが、揺れるたびに吐きそうになりました。腹の底からこみ上がってくる嗚咽と倦怠感に耐えることができず、その場にうずくまって回復を待ちました。
その日はギリギリ働くことができましたが、翌日も翌々日も激しい吐き気に襲われ、さすがにおかしいと思って病院で検査したところ妊娠3ヵ月と告げられました。まだ17歳だった私は驚きよりも「これからお母さんになるんだぁ…」と、ただただ不思議な気持ちでいっぱいになりました。
子供の父親は5歳年上の大学生で、妊娠が発覚した時には別れていました。別れの原因はDVと借金でした。機嫌次第で意味もなく殴られたり、お金の工面を迫られたりする日々に耐え兼ね、同棲していた部屋から逃げ出しました。
連絡先や住んでいるところは知っていましたが、二度と会うつもりはありませんでした。妊娠をきっかけに復縁する気もないし、養育費もいらないと思ったので、未婚で出産してシングルマザーになろうと決めました。
17歳で妊娠しただけでも両親は驚くだろう…そのうえ未婚で出産したいなんて、絶対に反対されると予想していました。ところが母と義父は「孫ができた!」と喜び、姉は「姪ができた!」と友人らに一斉メールを送るなど、予想は大きく裏切られました。孫と姪は可愛いとよく聞きますが、私の家族もご多分に漏れず、生まれる前から可愛くて仕方がないようでした。
年上の友人たちは「シングルマザーでやっていけるの?お父さんがいなくて大丈夫なの?」と心配していましたが、同年代の友人たちは肯定的でした。
とくに幼馴染は「頑張って!」と応援してくれて、それがとても励みになったのを覚えています。
当時週に5日居酒屋でアルバイトをしていて、収入は月に20万円以上ありました。貯金は100万円ほどありましたが、出産や子育てにかかる費用を考えたら十分な額ではないので、ギリギリまで働こうと思いました。
しかし、つわりの症状がひどく、食べ物の匂いで吐き気を催してしまうため、妊娠が発覚してすぐアルバイトを辞めました。
「子供は若いうちに産んだほうがいろいろ楽だよ」と、母が日頃から言っていたこともあり、10代で子供を出産することに躊躇いはありませんでした。それどころか、10代で出産したら若いお母さんになれる、子供が成人してもまだ30代でいられるなど、メリットを探してワクワクしていました。
母が言うように、体力があるときに子育てができるという点は、10代での出産において最大のメリットかもしれません。
出産するにあたって、父親がいない家庭でも大丈夫か、一人で生計を立てていけるかなど不安はありました。だからといって、パートナーと復縁して争いや暴力の絶えない日々を送るのは避けるべきだと判断しました。
たとえ生活面で困難なことがあっても、平和に暮らせるほうがよほど幸せだと思いました。子供と2人で楽しく幸せに生きていくんだという気持ちで、未婚出産を決めました。
病院で妊娠3ヵ月と診断された直後は、一人でも子育てを頑張ろう!父親はいないけど楽しい家庭にしよう!と意気込んでいました。
しかし、今まで体験したことのない体の変化や、妊婦に対する周囲の目などに戸惑いを覚え、心細くなったこともあります。そうしたとき、家族や友人が私を支えてくれました。とくに出産経験のある母のサポートは心強く、とても助けられました。
私は妊娠7ヵ月頃まで、実家から遠く離れたアパートで一人暮らしをしていました。しばらくは元気に生活していたのですが、お腹が大きくなるにつれて外出回数が減り、だんだんと部屋に引き籠るようになりました。当初の意気込みはどこかへ消えてしまい、一人での出産を想像して怯えていました。
そんな私を心配した母がアパートを訪ねてきて、半ば強引に実家へ連れ戻されました。実家に帰ると私の部屋はキレイに整えられていました。「ここから病院に通って産みなさい」と母から言われ、一人で不安だった私はわんわん泣いてしまいました。
お腹が大きくなってから電車に乗ることを避けるようになりました。年齢のせいかなかなか席を譲ってもらえなかったり、エレベーターを利用した際に怪訝な顔をされたりと、苦い経験があったため、苦手意識が芽生えていました。
そんな私を幼馴染がまめに外へ連れ出してくれました。電車の中では「妊婦なんだから堂々としたらいい」と言って、席に座れるよう促してくれたので、無理なく外出を楽しむことができました。
陣痛室と分娩室では母がずっと付き添って、「大丈夫大丈夫!がんばれがんばれ!」と絶えず私を励ましてくれました。妊娠が発覚したときは一人でも出産すると意気込んでいましたが、母がいてくれて本当に良かったと心の底から思いました。
未婚のシングルマザーになるにあたって大事なのは「後悔しないこと」そして「子供と幸せな日々を送ること」です。この2つは出産前から心に決めていましたが、子供と対面してより強く思うようになりました。
出産を乗り越えたあなたとお子さんには幸せに生きる権利があります。同じシングルマザーとして、一緒に頑張っていきましょう。みなさんが幸せな人生を送れるよう、応援しています。