23歳で結婚しその後長男を出産。長男が生後4か月の時に就職し、フルタイムで働きながらの子育てが始まります。結婚生活4年目で別居を決意しその後離婚。離婚から2年後、婚活パーティーで現在の夫と出会い再婚を決意します。その後、次男を出産し4人家族として生活を送っています。
「シンママの仕事」それは、シンママとして生きる上で非常に重要なポイントと言えるでしょう。シンママの仕事には、自分だけではなく子供の人生も懸かっているのです。お金を稼ぐためには仕事をしなくてはならない。しかし、仕事ばかりし過ぎては子供との時間を犠牲にしてしまうかもしれない。そう言った葛藤や悩みは、常に心のどこかにあるのではないでしょうか。実際に私自身、小さい子供を抱えながらの仕事は不安やプレッシャーの連続で常に頭を悩ませていました。子供の発熱や仕事のストレス、様々な要因に影響を受けていたのです。ですがそれと同時に、仕事から学んだことも大きいと感じています。
シンママの働き方は様々あります。金銭的な面や子供との時間など、多くの事柄を考慮しながら選んでいるのです。次にシンママだった私の実際の働き方をご紹介します。
私は子供が生後3カ月頃に就職活動を開始し、生後4カ月から働き始めました。就職した当時は離婚前でしたが、離婚後も同じ会社に勤めています。仕事内容は介護関連会社の総務部で介護請求や経理事務、電話対応などこれまで経験してきた仕事とは全く異なるものでした。しかし就業時間が9時~17時で正社員という好待遇は、小さい子供を育てながらの私には非常に嬉しい条件だったのです。仕事内容への不安はありましたが、子供がいる状況で仕事が見つかっただけでも有り難いと感じていました。
ですが、小さい子供を抱えながら働いているということや子供の発熱や体調不良での休みに対し、厳しい視線を受けることもありました。それは、小さい子供を抱えながら働いている多くのシンママが常に案じていることだと思います。また私が在籍していた会社は、定例会議や繁忙期などで残業になることもしばしばありました。子供のお迎え時間がタイムリミットである私は、それまでに何とか仕事を終わらせなければなりません。それでも終わりが見えない時は、一度保育園へ迎えに行き職場へ連れて来るか実家へ預けていました。シンママが平日に子供と触れ合える時間は、仕事から帰った後の数時間しかありません。その時間を犠牲にしてまで仕事をしいてる自分に、後ろめたさを感じる瞬間もありました。
結婚当時から勤めていた会社には、離婚後もそのまま勤務していました。私が離婚を決意した際に行ったことは、職場への離婚報告です。離婚が決定したと同時にアパートを借りた私は、手当など給与に関する事項を確認する必要がありました。まず上司へ報告し、給与だけではなく健康保険や苗字の変更などについて話し合いました。その後、同じ部署に勤務している職員にのみ告げ、職場では離婚前の苗字をそのまま使い続けていました。当時勤めていた介護関連会社は女性が多く、離婚やシンママはそれ程珍しいことではありません。ですので、私が離婚を報告した際もそれほど驚いた様子はありませんでした。逆に周囲のシンママからは「こういう制度があるよ」「こういう時は困ったわ」などアドバイスを受けることもありました。会社で働いているシンママは、皆仕事に熱心で気遣いのある方たちばかりでした。そういった環境が、シンママとして働くということを心強くしてくれていたと思います。
離婚後の私の勤務時間や仕事内容は離婚前とそれ程変わりありませんでしたが、とにかく無理をしないということを心掛けていました。無理をしてシンママの自分が倒れてしまっては、生活が立ち行かなくなってしまいます。それまでは「小さな子供がいるということで差をつけられたくない」と野心的な部分があり、自分の仕事が手一杯でも他の職員の手を借りようとは思いませんでした。しかし、それでは子供との時間だけではなく自分の心身にも影響がでると感じた私は、自分の容量を超えると判断した仕事に関しては上司に相談し対応してもらうことにしました。そうすることで自分の心にも余裕ができ、子供にもゆったりと接することが出来たのです。また、やむを得ず残業する場合は子供を会社へ連れて行き遊ばせておくこともありました。その様にシンママの仕事には、周囲の理解や協力が必要不可欠だと強く感じています。
シンママが仕事をするということは、様々なことに向きあわなければなりません。それは辛いことや大変なこともありますが、喜びややりがいにも繋がります。実際にシンママとして仕事をしていた私が感じた点をご紹介します。
子供との生活を一人で支えるシンママは、子育てだけではなく仕事に対しても全力で向き合わなければなりません。それは精神的負担も大きく、ストレスを感じている方も多くいるでしょう。
実際にシンママとして仕事をしていた私も、自身でも気付かぬうちにストレスを抱え蕁麻疹や体調不良などの症状として現れたことがありました。毎日慌ただしく過ぎていくなかで、ストレスを自覚する暇も無かったのだと思います。体に症状が出たことで「何か解消法を見つけなければ」と強く感じ、それからは自宅で気軽に出来るフラワーアレンジや子供が寝た後の映画鑑賞などで息抜きをする様に心掛けていました。
また、シンママの仕事には周囲の理解や協力が必要不可欠です。その理解を得るまでは、非常に悩み大変な思いをしました。やはり、子供を連れて離婚をするということに批判的な意見を持つ方もいます。特に私の勤めていた会社は女性の比率が高く、そういった見方をされることも多々ありました。しかし、そこで怖気づいてはシンママは務まりません。そこで私が実践したのは、とにかく真面目に仕事をするということです。それは残業をすることや長時間働くことではありません。パートでも短時間勤務であっても、自分の仕事を全うするということが周囲の理解を深めることにも繋がるのです。「シンママだから周囲に甘んじている」という概念を「シンママでも真剣に向き合っている」というものに変換するのは、自分の仕事のやり方次第なのだと気付かされました。その様に行動することで、子供の発熱や行事などでも休みやすい環境をつくることが出来るのです。
シンママにとって仕事とは、家以外の自分の居場所でもあるありがたいものだと私は考えています。シンママが家で子育てや家事をしていても、それを認めてくれるのは子供と自分自身しかいません。勿論、子供が料理を食べて美味しいと言ってくれることは嬉しいことです。しかし、達成感をそれ程感じられない家庭の中だけでは、自分の存在意義を見いだせずに悩む方もいるのではないでしょうか。その様なシンママにとって仕事をするということは、社会的な役割を担うという大きな意味を持つのです。それは、やりがいや自信という心の活力にも繋がります。離婚という経験を経たシンママは、不安や悩みといったマイナスな要因で自信を失っている方も多いでしょう。ですが、子育てと仕事を両立させなければならないシンママにとって、この自信は非常に大切なものだと考えています。私自身、仕事で自分の役割を果たすことで自信がつき子供と自分の人生を前向きに考えることが出来ました。また、私生活にメリハリがつき自然と笑顔も増えていた様に思います。その様に、シンママが仕事をすることは苦労も多いですが得るものも非常に大きいと感じています。
シンママが仕事をすることは、様々なストレスやプレッシャーを感じることにもなります。子育てや家事とのバランス、そして自分自身の精神的な負担を考えると、働くと言うことは容易なことではないのです。しかし、仕事には子育てだけでは得られないものもあります。それはシンママとしての自信ややりがいのある人生にも繋がるのです。シンママは、仕事をすることでより活き活きと輝けるのではないでしょうか。