23歳で結婚しその後長男を出産。長男が生後4か月の時に就職し、フルタイムで働きながらの子育てが始まります。結婚生活4年目で別居を決意しその後離婚。離婚から2年後、現在の夫と出会い再婚を決意します。その後、次男を出産し4人家族として生活を送っています。
再婚は、子供がいるかどうかで聞き手の印象が変わるというのは多少あるかもしれません。しかし、子連れ再婚であっても幸せな家庭を築きたいという気持ちに何ら変わりないのです。 子連れ再婚は現代でそう珍しいことではありません。ですが、周囲への報告に不安を抱くシングルマザーの中には、そういった状況がわかっていながらもなかなか報告しづらいと感じている方もいるでしょう。 実際にシングルマザーだった私も、子連れ再婚を周囲に報告する際は相手の反応に過敏になっていたと思います。
シングルマザーが子連れ再婚をする際は、人それぞれタイミングなどがあるでしょう。それでは、私が子連れ再婚した当時の状況をご紹介します。
私が再婚を決意したのは、子供が小学校へ入学するタイミングでした。それは、苗字が変わることで及ぶ子供への影響を考慮したためです。 離婚後から子供と2人で住んでいた賃貸アパートは十分な広さが確保できていたので、再婚後もそのまま住み続けることに。正直、再婚するタイミングで住居を移さなかったことで、子供の心身への影響が最小限に留まったのではないかと考えています。子供にとっては再婚ということだけでも大きな変化なのに、それに加えて生活環境もガラリと変わることは多大なストレスになり得るでしょう。 再婚後、小学校へ入学した子供の周囲はほぼ初めましての顔触れでしたので、同じクラスの子供から苗字について聞かれることはほとんど無かったようです。 子連れ再婚のタイミングはなかなか難しいですが、なるべく子供への負担が少ない状況を選択することが大切でしょう。
再婚するまでのシングルマザー期間、私は介護関連会社の総務部で正社員として働いていました。仕事の行き帰りの子供の送迎と家事や育児で毎日があっという間に過ぎていく日々でした。 その後、再婚が決まり結婚相手と今後の仕事の仕方について話し合う中で、子供の精神的な安定のためにもなるべく子供と一緒に過ごす時間を増やしたほうが良いのではという結論に至りました。 そして会社へ再婚報告と同時に、短時間勤務への切り替えを申し出たのです。短時間勤務が確定したあとは、子供との時間が大幅に増え、子供の笑顔が増えたように思います。
シングルマザーが再婚をする上で気になるのが、周囲の反応ではないでしょうか。子供がいるということであまり良い顔をされないのではないだろうかと、マイナスなイメージを思い浮かべる方も多いでしょう。実際にシングルマザーだった私が周囲へ再婚を報告した際はさまざまな反応がありました。
プライベートを知っている友人は1度目の離婚の経緯やその後の暮らしを知っており、再婚を伝えると自分のことのように喜んでくれました。ただし友人と言っても、私の場合はごく親しい一部の友人にしか伝えていません。友人全てに伝える必要は無いですし、自分の生活に特に支障は無いと考えていたからです。 そして友人同様、職場からも祝福を受けました。私が再婚時に勤めていた会社は離婚前から在籍しており、さまざまな経緯を伝えていたためでしょう。上司の中には「次こそ幸せになりなさいよ」と声を掛けてくれる方もいました。 やはり再婚とは言え、結婚を祝福されるのは非常に心に沁みるものです。そしてそれは、それまでのシングルマザーとしての頑張りが報われた瞬間でもありました。
友人や職場からは祝福を受けたものの、両親からの反応はあまり良いものではありませんでした。両親は、私がいつか再婚をする時がくるかもしれないと考えてはいたようですが、それが予想以上に早い時期になったことに戸惑いを感じていたのです。 両親が特に心配していたのは、私の子供である孫のことです。世間では耳をふさぎたくなるようなニュースを見かけることもあり、“再婚”という2文字にあまり良い印象を持っていなかったことも要因のひとつでしょう。父親からは、「あまりにも唐突な出来事で、今は結婚相手に会いたくない」という反対ともとれる答えが返ってきました。しかし一方で母親は、「先に自分が結婚相手と会う」と言い、顔を合わせることになったのです。 実際に母親と結婚相手が顔を合わせ一通りの自己紹介が済むと、母親は涙を流しながら「安心した」と一言漏らしました。その涙は母親のメッセージが込められた、私にとって忘れられない出来事です。 そして後日、母親の助言のお陰で無事に父親と結婚相手が会うことに。そのときの父親の様子は、いつも通りで何も無かったかのように談笑していたのが印象的でした。 私にとって両親の反応は、これで良かったと感じています。もちろん、最初から祝福されることは何よりもうれしいことだと思います。しかし、両親の言葉の重みや涙を目の当たりにし、子連れ再婚に対する覚悟がより一層深まったのも事実です。子連れ再婚は子供や当人の心も大切ですが、それと同じくらい親の思いがあるのだと実感しました。現在は、両親ともに良好な関係を築いています。
私の両親と同様に報告を行わなければならないのが、結婚相手の両親です。結婚相手の両親は、当時私が住んでいた地より遥か遠くの土地に住んでいたため、すぐに挨拶に行けるような距離ではありませんでした。本来であれば、顔を合わせて報告するのが筋ですが、私の場合はまず電話で報告を行いました。 子連れのシングルマザーということもあり、相手の両親はあまり良く思わないのではと不安は大きかったのですが、そんな心配をよそに結婚相手の両親は驚くほどにあっさりと祝福してくれたのです。それには結婚相手も驚いていた様子で、身構えていた分拍子抜けした感覚もありました。その後、顔を合わせる機会を設け無事に挨拶を済ませると、子供や私の両親のことを気にかけている様子が感じられ、結婚というのは両家の結びつきなのだと改めて気付かされました。 シングルマザーが結婚相手の両親へ会う際には、さまざまな不安に襲われるでしょう。「子供がいることを良く思わないのでは」「再婚を認めてもらえないのでは」とネガティブな感情に駆られ、それが暗い表情として表れてしまう可能性も考えられます。しかし私は、シングルマザーだからこそ堂々とした振る舞いが肝心だと考えています。子供に対しての思いや結婚相手への気持ちをはっきりと伝え、幸せな再婚生活を送りますという決意を発することが、相手の両親を安心させることにつながるのではないでしょうか。
シングルマザーの子連れ再婚は、他の結婚と同様に祝福されるべき出来事です。子連れ再婚でなくとも、さまざまな不安や心配事は結婚につきもの。そして子連れ再婚を報告し祝福される瞬間は、きっとそれまでの自分の頑張りを感じられる瞬間でもあります。「子連れ再婚だから不安」ではなく「子連れ再婚だから大丈夫」と感情をシフトして、周囲の祝福を大いに受けましょう。