シングルマザー歴は5年。現在は実家暮らしですが、「ゆくゆくは娘たちと3人暮らしをしたい」と夢見るシングルマザー。ノー甘い物、ノーライフ!
シングルマザーはなんでも自分で決めて、収入を得て、育児、家事、とすべてひとりでやりながら暮らしていく必要がありますが、そんな時ふと不安になったり嫌な気持ちになったり・・・。私は娘ふたりがまだ幼稚園生の時に離婚しました。離婚当初から今でも悩みは尽きませんが、そんなときは、いろいろな方の体験談を読んだり、どう切り抜くのか調べたり、実際に聞いてみたりなどして、自分なりに生活しています。
私は離婚してから5年が経過しています。当時は小さかった子供たちも今や小学生。上の子に関しては、あと2年ほどで小学校を卒業します。これまでの経験を踏まえたシングルマザーあるあると一緒に、どんな風に考えるようにしているのか、実際どう切り抜いてきたのかをご紹介します。
フルタイムでも時短アルバイトでも、仕事が終わったら子供たちのお迎え、ご飯、お風呂・・・。そして、あっという間に子供の寝る時間がやってきます。ひとりの時間、リビングで過ごしていると、「子供に寂しい思いをさせているかもしれない」という不安が襲ってきます。こんな経験はシングルマザーなら一度や二度ではないはず。仕事と子供どちらかを完璧にしようとすると、どちらかが欠けてしまうのが現状です。そういうとき、私は「どちらもそれなりに」と考えて毎日を過ごすようにしています。
私は観光地の雑貨屋でアルバイトをしていますが、観光地といえば土日祝日がかき入れ時です。子供たちが保育園に通っていた頃は、月曜日~土曜日に仕事を入れ、18時30分までの延長保育や土曜保育を利用し、日曜日は家でゆっくり過ごすというスタイルでした。子供2人が小学生になった今は、毎週というわけではありませんが、土日祝日も仕事を入れています。いろいろ悩みましたが、普段の家での過ごし方を見て、「この子たちなら大丈夫!」と思いました。子供たちは家でゲームやテレビ、宿題などをして、思い思いの時を過ごせているようで、「学童保育行く?」と聞いても、「行かない!家がいい!」と答えます。おかげで、お昼ご飯の簡単な準備や、お湯を沸かすなどのことも子供たちだけで出来るようになりました。その分、仕事がない休みの日は、少し遠出をして公園や博物館などのスポットに行ったり、美味しい物を食べたり、子供の話しを聞いたりするよう心掛けています。
シングルマザーにとって、収入を得ることはとても大事です。子育てに関してはいろいろ葛藤があるかと思いますが、子供は自分で育つと信じて、ご飯やお風呂などの出来ることは任せてしまってもいいのではないでしょうか。そして、たまには休みをとってお出かけ、またはゆっくりと家で過ごすなど出来ることをしてあげれば良いのかなと考えています。
初めて会う人やあまり親しくない人に、わざわざシングルマザーであることを伝えるのって少し面倒ではないですか?
そういう人に「お子さんは旦那さんが見ているのね~」「旦那さんのお仕事は何?」など聞かれたとき、「いやー、今日はふたりでお留守番です。子供だけど良くやってくれて感謝しています」「夫は塾講師です(実際そうでした)」と普通に答えるクセがついてしまいました。なぜかというと、「シングルマザーです」と話したとき、なんだか悪い事でも聞いたかのように「あら、ごめんなさい」と謝られることがあるからです。
離婚率が上がり、ひとり親家庭も増えている昨今ですが、まだまだ世間一般には、シングルマザーは触れてはいけない領域のようなイメージがあるのでしょうか。シングルマザーであること自体は全く可哀想なことではないと思います。悩みはあるけれど、自分が決めた道です。堂々と「シングルマザーです」と言えるような環境であれば「可哀想」なイメージは消えていくはず。「可哀想」と言ったりそのような素振りをする人が「シングルマザーは可哀想」の図式をつくっているんですよね。
あとは「シングルマザーなの?仕事とか友達関係、大変じゃない?」などと必要以上に踏み込む人がいたり、不純な理由で近づいてくる男性がいたり・・・。そういう人間関係が煩わしいため、職場の上司や付き合いが長い人以外に積極的に話すことはありません。それに、気遣いのうまい人は、私の普段の言動でだいたいの事情は察してくれます。「この人には私の事情を話してもいいかな」と思う人やタイミングを選ぶアンテナは培われたのかなと思います。
シングルマザーで仕事をしていると、心配なのが子供の体調不良。朝に熱があったり、昼間学校や保育園から「37.8℃の熱が出ています。お迎えお願いします」と連絡が来たりすると、凄く焦りますよね。私も何回もありました。
なかには実家の両親が診てくれたり、近くに住む親族が迎えに行ってくれるという場合もあるかもしれませんが、そうでなければ、当然、自分で迎えや看病をしなければいけません。職場の上司に報告したら「やる気がない」などと思われるんじゃないか・・・、という不安もあり、心中穏やかではいられなくなってしまいます。
そんなとき、結局は腹をくくるしかないと思っています。子供の体調不良はどんなに気をつけていても起こってしまうものだから。ぐったりした子供を見るのは、ママだって辛いのです。
とはいっても、仕事を休まないといけないのも辛いですよね。だからこそ、職場の上司や同僚には誠意を持って対応しましょう。「申し訳ありませんが、子供の体調不良のため、休みます」と報告をし、家に帰ってからは子供の病状報告と翌日以降の休みの可能性などを細やかに説明するようにしています。そして子供の体調が穏やかなときは、家でも出来る仕事をするか、一緒に寝たり、お話しをしてあげたり、本を読んだり、自分の時間を持つようにと心掛けています。子供の体調不良で仕事を早退しなければいけないときや、休まなければいけないときというのは、「お母さんも休んでいい時間なんだよ」と言われているんだと捉えることにしています。
私は観光地の雑貨屋でのアルバイト以外に、オリジナルアクセサリーの作成販売もしています。
ある日、接客が長引いてしまい、帰宅時間がいつもより遅く、19時を超えてしまったことがありました。家にいる長女には電話で連絡を済ませていたのですが、先に帰宅していた私の両親が理由も聞かずに「ダメだろう!子供をこんな時間までふたりきりにさせて。子供の生活に合わせられない仕事なら辞めなさい!」と怒鳴ってきました。
勤め先は個人経営の小さな店なので、いくらシングルマザーだからといっても、私の都合で仕事の時間を調整することはできません。しかし、両親のあまりの剣幕に、「自分は子供をきちんと育てることができないのではないか」「だけど仕事より家庭を優先したら、オーナーにきつく怒られてしまう」「なんてダメな人間なんだ、私は・・・」とマイナス思考のスパイラルに陥ってしまったのです。
でも、それも考え方次第ですよね。「遅い時間に帰宅してしまって、子供たちに申し訳ない」ということは他の誰よりも母親である私が一番わかっているんです。両親から言われたことに対して、「ああ自分はなんてダメなんだろう」「なぜあそこまで言われないといけないんだろう」と考えるヒマがあるのなら、「今回は帰宅が遅くなってしまったから、次からはああしよう、こうしよう」と対策を練った方が良い時間になります。
特にシングルマザーの働き方は、両親などの身内だけでなく、周囲からいろいろ言われがちです。収入を多く得るためにたくさん働こうとすると「子供が可哀想」と言われ、子供との時間を確保しながら働くと「収入少なくてやっていけるの?もっと働かなきゃダメよ」と言われ・・・。しかしながら、こちらの気持ちや考えと行動について何も知らない人達から言われたことにイチイチ反応していても、そこからは良い方向性を生み出すことはできないのです。自分のできる事を自分ができる範囲でする、それが良い明日へつながっていけば嬉しいですよね。
このように私の考え方を紹介しましたが、いちばん私自身の気持ちが楽になったのは、人に話すということでした。
例えば、学生時代の恩師。彼女はシングルマザー歴がとても長く、私が離婚するとなったとき、いろいろアドバイスをしてくれました(どこに相談に行くべきか、浮気の証拠はどう集めればよいか、どのように行動するべきか等)。今でも仕事や家計のこと、子供の心などについての質問や悩みは、恩師に聞いてもらっています。
他にも、毎日連絡を取るような友人や先輩には、「こういうことがあったよ-!辛いー!」などと気軽に話すようにしています。メールやLINEで文章をまとめているうちに、自分の身に起きたことを客観視することができ、また友人の考え方も聞くことで、「こうすればよかったのか」「こういう考え方もあるんだ」と気付くことができます。
私の友人にはシングルマザーはいませんが、学生時代から仲良くしてくれている友人は、私の気持ちを理解してくれたうえで返事をくれます。「シングルマザーじゃないから、言っても仕方ないかも・・・」と思わず、どうしても苦しくなったときは打ち明けてみるとよいかもしれません。友人や知人と他愛のないやりとりをしたり、モヤモヤしていることや悩みを話したり、また聞いてあげたりすることで、気付けば「まあ、なんとかなるかもしれないな!」と思える=悩みや不安を離せていることもたくさんありますよ。
気付けば悩みや不安だらけのシングルマザー。私は今でも、「仕事はどうしよう」「金銭的に辛いな」「子育てについて両親にとやかく言われてしまう」等の悩みは尽きません。それでもやはりシングルマザーという道を後悔してはいません。なぜなら、あのまま元夫のもとで生活していたとすると、好き勝手に浮気をしている夫の側にいるしかないという状況を呪って、自分のことしか考えらず、子供たちと向き合えていなかったかもしれないからです。離婚してシングルマザーになった今は、「これからどうしようか」と思い立ったら即行動!のスタンスで、もちろん夫のことは考える必要なく、自分の思いのままに動くことができるのでそれなりに満足しています。無理に他人の枠にはまる必要はないのです。自分と子供を信じて行動できるのがシングルマザー。思い通りにいかなくても「自分が決めて行動した結果だから、仕方ないか。じゃあ次はどうしよう、こうしてみようかな」と方向転換出来るのが魅力なのかもしれませんね。