18歳で未婚出産したシングルマザー。私&娘の半分は、家族と友人達のありがた~いサポートによってできています。
エスママwithを運営している株式会社エスママでは、今後さらなるシングルマザーの活躍を促進していきたいと考えております。これからのサービス向上と方針検討のため、アンケートにご協力頂けますと幸いです。
なお、このアンケートで頂いた情報については、株式会社エスママにて大切に保管しますのでご安心ください。
私が未婚のシングルマザーになろうと決めたのは17歳の夏。予期せぬ妊娠でしたが、驚きよりも「私、これからお母さんになるんだ・・・」と不思議な気持ちになったのを覚えています。
その頃、父親である年上の交際相手とはすでに別れていました。10代で出産すること、ひとり親になることに漠然とした不安はありましたが、復縁という考えは一つも浮かびませんでした。別れた原因が彼のDVと借金だったからです。
その時の私は年齢的にも精神的にも未熟でしたが、悩みの種を抱えながら三人で暮らしていくことは絶対にできないと思いました。
そして、ひとり親でも産む!育てる!子供と楽しく生きる!そう決意しました。未婚シングルとして生きていくことを決めた私が、出産前に知っておいたほうが良いと思うこと3つをまとめました。
出産するには当然お金がかかります。その額だいたい50万円前後。それ以外にも検診費用やお腹が大きくなってから着るマタニティ服など、妊婦は出産する前から出費を要します。当時100万円ほど貯金があったものの、この貯えでは親子二人暮らしていけません。そこで市役所に相談しに行ったところ、私が利用できる支援が2つありました。
・出産育児一時金
国民健康保険に加入していれば、出生児一人につき42万円(産科医療補償制度掛金16000円含む)支給してもらえます。
・児童手当
0歳から中学三年生まで手当がもらえます。
0歳~3歳:月額15,000円
3歳~15歳:月額10,000円
児童手当は子供の人数によって支給額が異なるのですが、私は子供が一人だけなので上記の金額が支給されました。15歳までとなっていますが、誕生日を迎えたら終わりではなく、中学校を卒業する3月まで貰うことができました。
他にも母子家庭が受けられる支援がありますが、私の場合は次の2つは対象外でした。
・寡婦控除
ひとり親の年間所得額によって所得税と住民税の負担を軽減してもらえる制度なのですが、未婚のひとり親は残念なことに対象外でした。
・児童扶養手当
全額支給の場合、月額42,500円を18歳に到達して最初の3月31日まで支給してもらえる支援ですが、受給するには所得制限があり、両親と同居している私は対象外でした。両親と同居していないなど、所得の条件などがクリアとなれば、未婚でも受け取ることができます。
未婚で子供を育てていくにあたって、子供の父親から養育費をもらうかどうか決めなくてはなりません。父親とスムーズに連絡が取れる場合は双方で話し合って決めればいいのですが、いろんな事情で連絡が取れない人、取れるけど取りたくない人がいると思います。私は後者でした。いずれにしても、養育費を法的にもらうには子供を「認知」してもらう必要があります。
戸籍の父親の欄に記載がない状態になって、子供の父親が戸籍上は存在しないことになります。そうなると、父と子の親子関係は成立せず、養育費を請求することができなくなります。また、財産の相続権もありません。
認知はしないけど養育費はきちんと払うという稀なケースは除外して、父親に養育費を請求する上で認知は必要不可欠です。まずは父親と話して認知をしてもらい、役所に届け出を提出して初めて正式な認知となります。私はここでつまずき、認知は求めない選択をしました。
認知なしに関しては、私の一存で父親という存在を子供から奪うことになってしまったので、子供に対しては申し訳ない気持ちがあります。また、そこをどうサポートするべきか、大きな課題と日々向き合っていくつもりです。
養育費に関しては、認知と同様に今後も求めるつもりはありません。子供にとって両親揃っていた方が絶対に良いという声が多くありますが、私の場合は、それを選択した方が子供にとっても、私にとっても、周りにいる家族にとっても良いことではないと判断し、一切の関りを絶って未婚の道を選びました。認知も養育費もありませんが、とくに影響はないと思っています。
「一人でこの子を育てる」と意気込んでいた私ですが、ハッとさせられた出来事がありました。未婚シングルマザーとしての心構えを考えるきっかけになったエピソードを紹介します。
私は両親と娘と4人で暮らしているので、娘が家で一人きりになることは滅多にありません。運動会や卒業式などの学校行事も、父親の枠に母が参加してくれることもあって、寂しい思いはさせていないだろうと思っていました。
ある日のこと、家族で夕飯を食べていると、娘が何気なく「うちにはお父さんが初めからいないの?」と尋ねてきました。「そうだよ」と答えた直後、娘の何とも言えぬ表情を見てハッとしました。初めから父親がいる子にとって家に父親がいるのは当たり前のことで、いつからいるかなど疑問に思うことはないでしょう。けれど、父親を見たことがない娘は、うちにはなぜ父親がいないのか、いつからいないのか、ずっと気になっていたのです。
娘は日々さまざまな家庭環境の子供たちと接する中で、自分には父親がいないという現実と直面していました。私と両親がどんなに愛情を注いだとしても、父親の役割を果たすことはできないのだとこの時実感しました。それと同時に、寂しい思いをさせなければ大丈夫だと思っていたことが恥ずかしくなりました。
それ以来、娘が父親の存在を尋ねてくることはありませんが、あの時の寂しそうな、何かを我慢しているような表情は一生忘れません。父親の穴を埋めようとするのではなく、父親がいない家庭だからこそ何をしてあげられるのか、娘が17歳になった今も悩み、考え続けています。
妊娠が発覚した直後は、一人でも立派に子供を育ててみせる!と鼻息まじりに意気込んでいましたが、お腹が大きくなってくると電車に乗るのもスーパーへ出かけるのも心細くなって、当時一人暮らししていたアパートに引きこもるようになりました。そんな時、心配になった母が家を訪ねてきて、私の顔を見るなり「あんたそれ子供産む人の顔じゃないよ。産む前からそんなんでどうするの。さっ、帰るよ」と部屋の荷物をまとめ始めました。妊娠7ヵ月だった私は、母に手を引かれるまま実家に戻り、それから同居することになりました。
母親
母はこれまで二度の離婚を経験し、シングルマザーとして子育てをしていた時期もあるので、未婚シングルマザーの私を理解してくれています。子供が小さいうちは働きに出るのが大変なこともわかっているので「子供の面倒は見るから働きなさい」と言ってくれました。おかげで時間を気にせずアルバイトができ、現在は就職して会社に勤めています。
義父
同居している父は母の再婚相手なので血縁関係はありません。しかし、私のことを本当の娘のように可愛がり、出産した時は「孫だ!孫だ!」と涙を流して喜んでくれました。出産後、私が働きに出るまでの生活を文句一つ言わず支えてくれました。
姉
姪っ子は可愛いとよく聞きますが、私の姉はまさにそれです。誕生日にはプレゼント、お正月にはお年玉、学校を卒業したらお祝いパーティーと、我が子のように可愛がってくれます。娘も姉が遊びに来ると大喜びで、帰るまでべったり離れません。私には言えない恋の悩みを姉には言えるようで、まるで友達のような関係になっています。
幼馴染
友人歴30年の幼馴染は、10代で未婚シングルマザーになると決めた私を非難することなく一言、「頑張って!」と応援してくれました。今では友人も二児の母になり、育児の相談をし合える心強い存在です。
今あなたが未婚での出産を考え、それが大きな悩みや不安になっているのなら、どうか一人で抱え込まないでください。未婚シングルマザーとして生きていくことは大変ですが、楽しいこともたくさんあります。そして、同じ境遇や、似たような悩みを持つ人達が自分の経験をネットやSNSで発信しています。私の体験談も、その1つとして役に立ってくれたら何よりです。一緒に頑張りましょう。