バツイチのシングルマザー、子育てと仕事を両立して子供と二人明るく頑張っていますが、私がもし事故や怪我や病気で働けなくなったらと思うと、不安と隣り合わせで生活していました。
ある日の夜、寝る前にベッドに入って携帯でネットサイトを見ていたら、一通のメールが届きました。それはとある大手企業の婚活マッチングアプリのDMでした。 「え、◯◯(大手企業)がそんなことやっていたの?」と驚いたのですが、そんな大手がやっているサービスならなんとなく安心できる気がして、案内に従って初めてマッチングアプリをダウンロードすることに。「一体どんな人が登録しているの?」と興味深々でそのまま登録手続きも済ませました。 今回はこのアプリで出会った2人の男性とのエピソードを失敗談と成功談に分けてご紹介します。
登録してから早速、私のプロフィールに“いいね”をしてくださった、いろんな男性のプロフィールを見ていて、ある方の職業に目が留まりました。 「レコーディングエンジニア」今まで聞いたことのない職業でした。プロフィール文を読み進めていくと、「某大手のレコード会社で長く勤め、様々なアーティストと音源作成の仕事をし、今は独立して自宅をスタジオに改装」と書いてあり、その自宅の内装の写真がとてもお洒落で、素敵だと思いました。本人の写真も掲載されており、イケメンとは言えなかったけど洗練された雰囲気。音楽が大好きな私は、この方の話を聞きたいと思い、メッセージを送りました。 メッセージで挨拶をし、お互いの仕事のことや家族構成などの紹介をしながら、興味のあった相手の仕事についていろいろ質問しました。「これまでどんなアーティストと仕事をしたのか」「その中でも一番印象に残っている人は誰か」「大変なことはなったのか」などと聞いたところ、本当に誰もが知っている大物アーティストのエピソードが出てきました。また、今自宅のスタジオに来ているアーティストのジャンルは、8割がアイドルと聞いて驚きました。
いくつかそんな話をした後に、「lineで話しませんか?」と言われました。まったく違和感のない流れだったので、すぐにOKしてlineに移行しました。それから話はトントン拍子に進み、「食事に行きましょう」と誘われました。私も彼に会いたかったのでスケジュールを合わせ、日にちも決まったのですが、その後なんと「お店と時間はお任せします」と丸投げされました。これはあまりにも唐突で驚きました。でも私は彼の選ぶお店に行きたいと思ったので、結局決めていただきました。
当日待ち合わせ場所に着き、そのことをlineで連絡したら、彼も着いているとのこと。どこにいるのか周りを見渡してみても分からず、「どの辺り?」と聞いてやっと見つけました。思っていたより背が低くて私とあまり変わりません。近づいて見てみると、「どうも顔が老けているような・・」と思いながら挨拶をして、お店まで移動しました。お店は商業ビルの中のレストラン街にあるカジュアルなイタリアンレストラン。お店は明るい雰囲気でよかったのですが、彼の服装は普段着のちょっとくたびれた感じで、写真との雰囲気のギャップが気になります。
料理はとても美味しかったのですが、彼はワインをハイペースでごくごく飲んでいて、案の定すぐ酔っ払ってきました。「飲むペースは気にしないで」と言いつつ、次々ワインを注文します。そして次第に話が変な方向に進み始めます。
お互いに前に付き合っていた人の話で、私が別れたことを話すと、「それってやっぱり体の相性が合わなかったから?」とか、「体の相性は大事だからねぇ」と強調し、私が今の部屋を引越したいと思っていることを話すと、「今僕の部屋一つ空いてるよ?今日来る?」などと、酔っ払いのちょっとすわった目つきでこちらを見てきます。
「アプリに載せていた写真は5年ほど前ので、あれから10キロ太ったんだよね」と彼が切り出します。
(見た目の雰囲気が何となく違うと思っていたのはそれか。だからそんなに顔がむくんで見えたんだ・・)
「これまでにアプリで5人出会って、その内の一人とはその日に身体の関係を持った」
「他の人とはする気になれなかったり、上手くいかなかったり・・」
「でも関係を持った人ともそれ以来一度も連絡してないけどね、お互いに」
もうこの辺りでは私は呆れて何も言えませんでした。彼は完全に”ヤリモク”というやつだったのです。
最初の期待値が大きすぎたのか、初めの印象の”洗練された雰囲気”など、微塵も感じられない人でした。その後も散々「家に来ないか」と聞かれましたが、もちろんお断りしてそのまま別れましたし、二度と連絡もしていません。
この方はかなり年上でしたが、プロフィールの写真は年より若く見えました。写真ではよく分かりませんが、年収は高くて、何より最初のメッセージがとても丁寧で誠実そうに感じられたので、ちょっとお話ししてみたいと思いました。メッセージに対するお礼をするとすぐに返答があり、そこには彼の自己紹介が丁寧に書いてありました。その後もメッセージとlineで何度かやり取りし、「良ければお茶でもいかがですか?」と誘われたので、一度会ってみようと思いました。
待ち合わせのやり取りもとても気を遣って下さっているのが分かりました。私の家の近くまで車で来てくれるということなので、待ち合わせ場所に歩いて行くと、lineで見た写真の車が止まっていました(SUVの高級車でした)。車好きの私には、それも魅力的に感じました。中の人を確認して車に乗りましたが、「お腹が出てるし、やっぱりちょっとオジサンだなぁ・・」というのが最初の印象でした。でもその場で帰るわけにもいかないので、そのまま車でカフェに行きました。
話した印象は、とても明るくて話し上手。営業職が長いこともあってか、どんどん話が出てきて飽きることがなかったです。
別れ際に、次の休みの予定を聞かれて、「また次は食事でもいかがですか?美味しいイタリアンごちそうしますよ」と、完全に食べ物に釣られる形だったけどOKしました。最初は「オジサンぽいしどうかな・・」と思っていましたが、話をしていてとても安心感があって、大人の包容力のようなものを感じました。だから「もう少し会って話したい」そう思いました。
それ以降も彼とのデートを重ねました。子供のことがあるので毎週というわけにはいかないけど、その点は彼も理解してくれました。子供と一緒に野球観戦に行き、観戦グッズを買ってもらって風船を飛ばしたり、たこ焼きを食べたりと、とても楽しめました。大体いつも車で移動していて、遠出をする時はロングドライブになりますが、運転も上手で、そこがまた私にはポイントが高かったです。
そんなある日、いつもなら週末に会うのに平日の予定を聞かれました。「今週木曜日、仕事の後夕ご飯を一緒に食べませんか?娘ちゃんも一緒に」と誘われて、中華料理屋さんに行きました。その後すぐ隣にある喫茶店でお茶を飲んで、その帰り道、「もし良かったら、僕とお付き合いしてくれませんか?あなたと娘ちゃん、ひっくるめて大事にしたいです」と交際の申し込みがありました。
娘もある程度懐いていたし、私は正直嬉しかったので、「よろしくお願いします」と子供と二人でお返事しました。
彼とのお付き合いを始めてから、今後の生活について話しました。一緒に住む家はどこにしようとか、子供の小学校は変わらないほうがいいのか、それとも名字が変わるのでこのタイミングで転校しようかとか、お互いの仕事もあり、考えることが山積みです。 それでもとても幸せな気分ですし、何より、生活がより安定します。子供を育てながらのシングルマザー生活は、やはり不安でいっぱいです。自分が病気や怪我で仕事ができなくなったら大変ですし、医療保険に入ってたとしても、そこまで大きな保険料をかける余裕もありませんから。
私の実体験をもとに、婚活マッチングアプリを使用した体験談を書いていますが、その他にSNSで出会った経験もあります。でもそこで出会った人達は結婚したいとか、落ち着いてお付き合いがしたい人はなかなかいませんでした。遊び目的か、とりあえず彼女が欲しいといった人が多かったのです。
それを思えば、婚活マッチングアプリはその名の通り、結婚したい人が多くいたように思うので、真剣なお付き合いや再婚を望むシングルマザーにはおすすめできる婚活方法のひとつです。ただし、どんな婚活方法においても、相手を見極めることが大切です。冒頭でお伝えした失敗談のように、不純な理由で近づいてくる男性もいるからです。
この体験談が、少しでも読んでくださっている方のお役に立てれば嬉しいです。