私が20代半ば、子供が1歳のときに一度目の離婚。その後、子供が3歳頃からお父さん、兄弟が欲しいと・・・結婚相談所にて子連れ再婚に理解のある方と出会う。現在、30代前半で二度目の離婚。
一度離婚を経験すると恋愛には慎重になり、「もう結婚はいいや」と思って過ごしている方は多いのではないでしょうか?
私もそうでした。また、「子供が犠牲になるようなことは避けたい」と思い、自分のことは二の次で、子供を立派に育てるため、ひたすら一生懸命な日々を送っていました。
その一方で、休みの日に外出すると、公園でお父さんと子供が遊んでいる姿を見たり、スーパーでお父さんと子供が買い物をしている姿を見ると心が痛み、「うちの子にもお父さんが必要なのかな」と考えることもありました。
そしてシングルマザー生活にも慣れ、子供が成長し少しずつ手がかからなくなってくると、自分のことも大切にしたいと思うようになってきました。「私が幸せであれば、子供も幸せになる」と気付くことができ、恋愛も必要だなと思い始めたのです。やはり母親であると同時に女性なので、恋愛をすることで精神的に安らぎ、気持ちが明るく前向きになることもありました。
私は結婚相談所を利用していましたが、彼とのデートのときは必ず子供も一緒に出掛けること、大人たちだけでコソコソしないことを心掛けていました。それでも始めのうちは子供は彼に警戒し心を開くことができず、「彼と一緒にいてもいいのかな?」と不安になることも多かったです。彼がしっかりと子供と向き合ってくれたおかげで、触れ合っていくうちに子供にも笑顔が増え、楽しく遊び、お父さんという存在を意識し始めました。そんな彼や子供の姿を見ているうちに、私も「ひとりで頑張らなくてもいいんだ」と気持ちが楽になり、もう一度結婚をし、新しい家族をつくりたいと思うようになりました。
今回は再婚経験のある私から、再婚を考えたときに知っておきたいメリット・デメリットをご紹介いたします。
・経済的な余裕が生まれる
何よりも大きいのは経済的余裕だと思います。国などからの支援制度があるとはいえ、シングルマザーは働く時間に制限があり、母子手当(児童扶養手当)も思ったほどはもらえません。そのため、二馬力になることで生活は確実に安定します。経済的余裕があることで心の余裕も生まれ、子供との接し方にも変化がありました。
・時間的な余裕が増える
再婚によって時間的な余裕も増えました。お父さんがいることで、子供を預けて友達の結婚式に参列したり、美容院などの自分磨きに時間をかけることができるようになりました。ひとりで子育てをしているシングルマザーではなかなか作れない、贅沢な時間です。
・子供の心の変化
お父さんという存在ができたおかげで、子供が保育園で友達の何気ない一言に傷つくことがなくなりました。小さい子供たちは「なんで?」と疑問に思うことがあれば、悪気なくそのまま言葉に出してしまうもの。「○○ちゃんはなんでお父さんがいないの?かわいそう・・・」などと言われ、泣いて帰る日もありました。私も子供が泣く姿に何と言葉を掛けていいのか悩んだことを覚えています。
・子供の遊びの変化
子供の興味が広がりました。お父さんという遊び相手ができたおかげで、今まで体験したことがないことをしたり、行ったことがない場所に子供たちを連れて行ってあげられました。子供たちの興味も一気に広がり、新しい遊びを覚えました。
・改姓の負担
改姓により全てのものに影響が出てきます。大人の場合、職場へ報告をしたり、免許証の更新をしなければいけなかったり、と事務的な手続きも多いのですが、これは子供も同じです。私の場合、子供が5歳のときに再婚をしました。ちょうど子供がひらがなを覚え、自分の名前を書き始めていたこともあり、名前が変わることで子供にも負担をかけました。
・転居の負担
結婚により転居が必要になった場合、大人は仕事を変え、子供は友達と離れてしまいます。私は勤め先での支店の異動が可能だったので、転職はしませんでしたが、保育園の年度の途中での転居は子供本人が嫌がりました。そのため、年度が変わるまで、彼には単身赴任という形をとってもらいました。できるだけ子供の気持ちは聞いてあげたいと思うものの、すべてを子供優先にできるわけではないので、悩ましい問題だと思います。
・生活環境の変化
生活環境の変化で子供に寂しい思いをさせてしまいました。転居により身内や親しい友人がいない場所へ引っ越したのですが、子供はその寂しさを声にすることもできず、頻繁におねしょをするようになりました。私自身も生活、仕事、ママ友など全てが変化し、その中で子供と向き合うことも必要で、慣れない生活は本当に辛かったです。
・彼の心境の変化
新しい命を授かり、彼や彼の親に心境の変化が起こりました。出産前は自分の子供と私の連れ子に平等に接すると言ってくれていましたが、やはり自分の子供が生まれるとそうもいかず、喧嘩などした際には「俺の子じゃない」と言われることもありました。そして彼の親も「うちの孫は下の子だけ」と明らかに差別することもありました。
自分の幸せのため、子供の幸せのためと思って決断した道ですが、現実は楽ではないことも多かったです。子連れ再婚に理解のある方との出会いであっても、環境が変わると考え方が変わることが当然ある、ということを知っておいてほしいと思います。
私は子連れ再婚によって子供が傷つくことだけは避けたかったので、「あんな人、お父さんではない」という子供の言葉で二度目の離婚を決断しました。でも、だからといって再婚自体は悪いことではありません。再婚し幸せに暮らしている方もたくさんいらっしゃるので、私の体験談も少し踏まえたうえで、ママと子供にとっての幸せを選択してほしいと願っています。
今の時代シングルマザーは珍しくありません。誰しもひとりで生きていくことは出来ないので、身の回りの方にお世話になっていたとしても、いずれ何かしらの形で社会に貢献することで恩返しができると思っています。また、今は大変でも子供の成長は早いです。気が付いたら親元を離れてしまいます。なので今を大事に、自分を大事に生きてほしいです。
子供を彼の養子(法律的に親子関係になる)にするかしないかで手続きが異なりますが、いずれの場合でも共通するのは婚姻届です。また、養子縁組には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の2種類がありますが、今回は子連れ再婚で一般的な「普通養子縁組」についてご紹介します。
・養子にする場合
必要な書類は婚姻届と養子縁組届です。順番としては、婚姻届を出した後に養子縁組届を提出します。子供が15歳以上の場合は、子供本人が養子縁組届を提出する必要があり、15歳未満の場合は、法定代理人(親権者)がおこないます。養子縁組の手続きが完了すれば、子供は自動的に彼の戸籍に入ります。
・養子にしない場合
養子にしない場合は、「彼があなたの戸籍に入る」か「あなたが彼の戸籍に入る」かで手続きは違います。
まず、「彼があなたの戸籍に入る」場合は、婚姻届を提出するだけでOKです。なぜなら、子供は既にあなたの戸籍に入っていますので、子供の戸籍や改姓の手続きは必要ないからです。
次に、「あなたが彼の戸籍に入る」場合。順番は、婚姻届を提出(あなたが彼の戸籍に入る)→家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申し立てる(子供の名字が変わる)→役所に入籍届を提出(子供が彼の戸籍に入る)となります。婚姻届を提出しただけでは、あなたは彼の戸籍に入ることができますが、子供は元の戸籍に残ったままになってしまいます。そのため、母親と子供の名字が違うことなってしまいますので、多くの方が子供の名字を変更する手続きをされているようです。
その他、市役所ではマイナンバーカードの変更や児童手当の変更手続きで、かなりの時間を要しました。その後も改姓すると免許証の更新や勤務先への届出も必要です。何かと大変だった記憶しかありませんが、市役所の方が丁寧に説明してくださったので苦にはならなかったです。子連れ再婚には沢山の手続きが待ち受けてますが、幸せの扉を開くため、子供や彼としっかりと話し合ったうえで決めることが大切だと思います。